The Elements of Style 日本語試訳

William Strunk, Jr., The Elements of Styleは、ライティングの古典的テキストとして知られています。英語の文章が対象ではありますが、日本語のライティングにおいても参考になる部分があります。例えば「III 基本的な文章構成の原則」では、実用の文章や論文を書く際に役に立つパラグラフライティングの基本が解説されています。基礎の基礎しか書かれていないし、もういい加減古くなったという声もありますが、まだ有用な場面もあるでしょう。

同書籍は改訂され、E. B. Whiteが共著者として加わり、第4版(2000)ならびに50周年記念版(2009)まで版が進んでいますが、Strunkによる単著の第1版(1920)およびそれに先立つ私家版(1918)はパブリックドメインに置かれています。共著の第3版(1979)は日本語訳(松本安弘・松本アイリン訳『英語文章読本』(1979)、荒竹三郎訳『英語文章ルールブック』(1985))があったようですが、絶版の模様です。そこで、Project BartlebyがHTML化してくれた私家版を、拙いながら日本語に訳してみました。

目次:

  1. 序章
  2. 基本的な用法の原則
    1. 名詞の所有格単数を’sで作る
    2. 3つ以上の語句が単独の接続詞で結ばれている場合、末尾を除く各語句の後にカンマを置く
    3. カンマの間に説明的な表現を挿入する
    4. 独立した節を導入するandbutの前にはカンマを置く
    5. 独立した節をカンマで接続してはならない
    6. 文を2つに分割してはならない
    7. 文頭の分詞句は文法上の主語を受けていなければならない
    8. 語の構成と発音に従い、行末で語を分割する
  3. 基本的な文章構成の原則
    1. パラグラフを文章構成の単位にする: 各トピックにつき1パラグラフ
    2. 原則として、パラグラフはトピックセンテンスで始める; 始まりと対応する形で終える
    3. 能動態を使う
    4. 肯定文で記述する
    5. 不要な語を省く
    6. 締まりのない文が連続するのを避ける
    7. 対等な複数の考えは同じ形で表現する
    8. 関係する語句は一緒にしておく
    9. サマリでは時制をひとつだけに
    10. 強調する語は一文の中で最後に置く
  4. 形式に関するいくつかの問題
  5. 単語と表現でよくある間違い
  6. よくある綴りの間違い

以下はHTMLのマークアップを整理して1ファイルにする前の古いファイル群です。不要だとは思いますが、念のため置いておきます。

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